薬剤師とパルスオキシメーター

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薬剤師の在宅訪問時にはパルスオキシメーターの携帯が有用と考えます。

  1. パルスオキシメーターとは
  2. SpO2で何が分かる
  3. バイタルサイン異常の指標
  4. 各数値を何に活かすか

 

1.パルスオキシメーターとは何?

血液中に含まれている酸素の度合い(%)= 酸素飽和度

この度合いのことをSpO2と言い、同時に脈拍を測定することができる指先に挟む機械です。
(上記画像参照)
なぜ挟むだけで測定できるのかというと、爪の毛細血管に光を当て吸収される具合で酸素が多いか少ないかを判断します。

 

2.SpO2で何が分かる?

人は大気中の酸素を吸い、肺に取り込んで、血管に移行し、血液の成分(赤血球内のヘモグロビン)と結合して全身の各臓器に運ばれていきます。
つまり正常に呼吸をすることができれば、SpO2は低下することはまずないということになります。
正常なSpO2の範囲:96%〜99%
SpO2は呼吸数とセットで見て判断する必要があります。

SpO2が96%でも、呼吸数が30回/分あれば何かを疑うべきです。
「呼吸数が多いのにSpO2がやや低い・・・」
そこに気付いてDrに進言することも大事なことではないでしょうか。

 

3.バイタルサインの異常指標値

収縮期血圧:90mmHg未満
心拍数(脈):50回/分未満、130回/分以上
体温(BT):38度以上、35度未満
呼吸数:20回/分以上、8回/分未満
SpO2:90%未満

 

4.各数値を何に活かすか

3で上げた数値の測定は薬剤師であっても特に難しいものではありません。電動血圧計とパルスオキシメーターがあれば特別な技能は必要ないです。特にパルスオキシメーターはSpO2と合わせて脈拍を測定してくれますので、高齢者医療における在宅現場において、脈の速い遅いを測定し異常があれば速やかにDrに報告することができます。

つまり、「迅速な治療の一手を薬剤師も担うことが出来る」というのが数値を理解し活かすということです。

 

血圧計が一家に一台とかなり普及してきましたが、パルスオキシメーターも1万円以内で買える時代になってきました。一家に一台あると何かと便利ではと考えます。